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株式投資関連
格差社会を考える 2005年08月14日、28日掲載

たまたま、コメントに同じような反対意見を頂いたものですから、これについてちょっと考えてみたいと思います。

(意見1)
>
>「努力すれば成功できるはず」
>「チャンスは平等にあるはず」
>この意見には同意できません。
>では成功していない人は努力していないということになるのですか?
>生まれたときの環境が人それぞれ違うのだから、
>そもそも出発地点が違うので、チャンスが平等にあるとはとても思えません。
>『成功したけりゃ努力すればいい』
>   ↓
>『成功していない人は努力が足りないのだ』
>
>やはり、これからも弱肉強食は続いていくのでしょう。
>

(意見2)
>
>競争社会というけれど・・・。
>正確には格差社会ではないでしょうか。小泉改革の行き着く先は。
>

お二人とも、郵政民営化が実施されると、競争社会や弱肉強食の格差社会がひどくなると考えているようですね。
確かに郵政民営化が競争社会を広げるという側面はあるかもしれませんが、チャンスが広がるということだと解釈しています。

もし、郵政民営化を含む構造改革が実施されないで、既得権がそのまま温存されたらどうなるでしょうか?
生まれながら既得権を持ちカーストの用に子孫に継がれていく既得権層と、どんなに努力しても永遠に這い上がれない層とにわかれていくわけです。
そんな社会で貴方は努力しようと思いますか?当然努力なんてしません。するだけ無駄ですから。
その結果、起きることは犯罪の増加といった治安の悪化です。

一方で、構造改革が実施されれば、少なくとも既得権層は大幅に減るわけで(たぶんなくなることはない)、努力の結果、逆転できるチャンスは、多少なりとも残るわけです。
もちろん、努力で絶対に報われるなんて、シンデレラストーリーを夢見ているわけではないですよ。運が良い人もいるし、もちろん家柄などの理由でスタート台が高い人はいるでしょう。
でも、逆転できない社会よりはマシで明るいと思います。


ちなみに、僕自身の予想は、郵政民営化が実施されようとされまいと、格差は広がっていくと思いますよ。
というよりも既に広がっているのではないかと感じています。
ざくっとサラリーマンだけみても、某ファンドマネージャーの年収100億円は別格にしても、外資系金融機関の投資銀行マンで年収5000万円以上なんていう人間はざらにいるらしいです。
一方で、正社員であっても単純労働者の給料は中国との競争の関係上どんどん下がる一方です。

このままいくと日本は、サラリーマンは年収300万円くらいの単純労働者層と、付加価値を生むことができるスーパーサラリーマン層(年収2000万円以上)に二極化すると予想しています。

実際、一部の消費動向は、この二極化の動きを示している部分が結構あって面白いですよ。(この件は僕は今後数年の間に株式投資のテーマになると思っているのです。この件は後日にでも書きます。)
もちろん、すぐ明日にこんな世の中が来るとは思っていませんが、この時までに精一杯の努力をすることが必要なんじゃないかと思っています。
厳しいようですが、これが現実だと思います。




8月14日のブログで、格差社会の拡大について軽く書きました。

内容は、郵政民営化が実施されると、競争社会や弱肉強食の格差社会がひどくなると考えている人がいるようですが、僕自身の予想は、郵政民営化が実施されようとされまいと、格差は広がっていく。というよりも既に広がっているのではないか。
ざくっとサラリーマンだけみても、某ファンドマネージャーの年収100億円は別格にしても、外資系金融機関の投資銀行マンで年収5000万円以上〜正社員であっても単純労働者の給料は下がっている。フリーターの給料はもっと悲惨なことになっている。

このままいくと日本は、サラリーマンは年収300万円くらいの単純労働者層と、付加価値を生むことができるスーパーサラリーマン層(年収2000万円以上)に二極化すると予想。
実際、一部の消費動向は、この二極化の動きを示している部分がある。

僕は、格差社会は、今後数年の間に株式投資のテーマになると思っていますので、そこでの視点が、どう投資に繋がるかを考えて見ましょう。

所得格差は、日本人の総中流という意識に大きな変化をもたらします。
上級所得層(年収1000万円以上)と下級所得層(年収300万円以下)、そして資産家層の3つだと思います。(細かい年収層は、メイクセンスするあたりに置き換えてください。)

最近の新興企業の中には、上級層だけを狙った企業が出てきています。
高級レストランのうかい(7621)、
超高級家具のカッシーナイクスシー(2777)、
高級レストランゼックス(XEX)を展開するワイズテーブル(2798)

例えば、カッシーナのお店を見に行くと、誰がこんなもの買うんだろっていう値段の家具が大量に展示してありますよ。
でも、現実には売れていて、業績を伸ばしています。

お!これはチャンス!投資しようと思うでしょ。
でも、これがなかなか難しいです。
上級層は、まだまだ数が限られているので、ある程度収益を出すことはできますが、継続した成長性を出していく会社は、なかなか出てこないのです。
また、ある程度成長すると、個別性が薄れ、高級感がなくなってしまうため、ブランドが破壊されてしまう危険もあります。

長い目で見ると、成長してくる可能性もあるのでしょうが、今のところはまだまだ難しいです。

逆に、二極化消費が読みきれていなくって、沈んでいる会社は沢山あります。
これまで日本の消費マーケットはマスを対象にしたマーケティングが中心で、国民全てが買えるようなマーケットを狙った商品が中心でした。
しかし、こういうマーケティングは既に通用しないのではないかと思います。
上級層を狙っているのか、下級層を狙っているのかを明確に打ち出していかないと、ヒット商品は絶対に生まれません。
ソニー、東芝、日立などの電気大手の業績が一向に回復しないのは、この辺りの読みが全くできていないので、どうにもならないのでしょう。
彼らのマーケティングは10年前から何も進歩しておらず、どっちの気持ちもつかめていないので、あたりまえかもしれません。
(松下は、最近は良い線行っていると感じています。)

その一方で、トヨタはさすがだなと思うのです。
高級専門ブランドレクサスを立ち上げ、一気に展開しようとしています。
そして、レクサスの一部の車種は、既に年内は予約でいっぱいだという話です。

こういったところにも各企業の差が出てきているわけで、投資家にも本物を見抜く眼力が要求されているのだと思います。

これからの世の中がどう動き、それに対応できる企業が伸びる。
その企業はどこなのか?
これを予想し、当たれば株式市場を通じて、投資家である自分にも還元されてくる。
こんなところに、株式投資の醍醐味があると思います。
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